営業手法はどれを選ぶべきか|自社ツールが勝つ条件は1つだけだった

どうも〜さとあつです😄
営業手法をネットで調べると、こういう記事がずらっと出てきます。
9つ。12種類。14種類。18の手法。数はいろいろですけど、中身はだいたい同じです。テレアポに飛び込み。メールにフォーム営業。展示会と広告と紹介。ひととおり並べて、最後はこう締まります。
目的に応じて選びましょう。
いや、それが分からないから調べてるんですよ。
選び方が書いてある記事が、1本も無い
並べるところまでは、どの記事も丁寧です。メリットとデメリットも書いてあります。でも結局どれをやればいいのかには答えていません。
それでずっと、俺は感覚で決めていました。27年営業をやってきたので、感覚もそれなりに当たります。ただ人に説明できないんですよ。なんとなくフォーム営業がいいと思います、では通らない。
そこで、ある言葉に行き着きました。
高校の数学でやるやつです。正直、恥ずかしながら今の今まで営業と結びつけて考えたことがなかったです。
営業手法を、期待値で計算してみる
考え方は単純です。
- 1件受注したら、手元にいくら残るのか
- その手段で、月に何件アプローチできるのか
- そのうち何%がアポになるのか
- アポの何%が受注になるのか
- 掛け算して、費用を引く
これを全部の手段でやれば、どれがいちばん儲かるかが数字で出ます。感覚ではなく算数です。
やってみたら、必要な数字が33個ありました。しかも社長に聞いても、半分も答えられないです。うちも答えられません。
なので分かるものは聞いて、分からないものは世の中の平均で埋めることにしました。平均を使ったところは、どこから持ってきた数字かを全部書き出しておきます。
3回、同じ間違いをしました
ここからが本題です。
計算表を組んで、動かしてみました。1回目、メール営業が1位になりました。
おかしいです。メールがそんなに強いなら、世の中の会社は全部メールだけやっています。
調べ直したら、メールに置いた数字が雑でした。月に2万通送れることにしていたんですけど、日本では広告メールは原則として同意を得た相手にしか送れません。2万通という数字に根拠がなかったです。
直しました。2回目、今度はWeb広告が全部のパターンで1位になりました。
また調べ直します。広告で取れる1件は、資料請求や問い合わせです。フォーム営業で取れる1件は、アポです。この2つを同じ1件として数えていました。
直しました。3回目、またメールが上位に来ました。
メールに置いていたのは反応率0.5%。フォーム営業に置いていたのはアポ率0.2%。また別の段の数字を並べていました。
違う段の数字を、同じ表に並べていた
これ、実はこの前フォーム営業の返信率を調べたときにたどり着いた結論とまったく同じです。
あのとき、世の中の返信率が0.45%から8.5%まで17倍に割れている理由を突き止めました。反応と返信とアポを、同じ言葉で呼んでいたからでした。
自分で書いておいて、自分でまた3回やりました。情けないですけど、そういうものだと思います。数字は油断すると、すぐ違う段のものが混ざります。
直して計算したら、こうなりました
前提を揃えます。受注単価30万円で粗利率40%。アポから受注に至るのが3%。1件の商談に3時間。この条件で、社長が営業に使える時間と予算を変えて4回計算しました。
| その会社の状況 | 1位の手段 | フォーム営業 |
|---|---|---|
| 社長が兼務(月40時間) | テレアポ 2.2万円 | 1.0万円 |
| 専任1人を雇った(月160時間) | テレアポ 8.6万円 | 2.1万円 |
| 社長が兼務・単価100万円 | フォーム営業 22.9万円 | — |
| 専任1人・単価100万円 | テレアポ 48.0万円 | 31.6万円 |
数字は月あたりの利益。前提が変われば当然変わります。
この表、うちにとっては都合が悪いです。

時間がある会社は、テレアポのほうが強い
表を見て、いちばんはっきりしたのがこれです。
営業に使える時間がある会社は、テレアポをするほうが儲かります。専任を1人置ける会社なら、うちのツールの4倍です。
理由は単純で、テレアポはお金がかからないからです。電話代くらい。かかるのは人の時間だけなので、その時間を出せる会社にとっては、いちばん効率のいい手段になります。
俺自身、19歳から電話帳を開いて電話をかけていました。あの頃やっていたことは、数字で見ても正しかったわけです。
うちのツールが勝つ条件は、1つだけでした
じゃあ逆に、どういう会社ならフォーム営業が1位になるのか。
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 社長が営業を兼務している | 時間を食う手段が全部使えなくなる |
| 受注単価が高い | アポ1件の価値が上がり、ツール代を払っても残る |
この2つが揃ったときだけです。
逆にいうと、単価が安い会社は、そもそもツールを買わないほうがいいです。月40時間しか動けなくて単価30万円だと、ツール代を払った時点で利益がほとんど消えます。
売っている側がこれを書くのは、たぶん相当おかしいです。でも計算したらそう出たので、そう書きます。
負ける表を、なぜ出すのか
理由は2つあります。
1つ目は、合わない会社に売っても続かないからです。うちのツールは月額で使ってもらうものなので、成果が出なければ止められます。無理に売って3か月で解約されるより、最初に合わないと言ったほうが早いです。
2つ目のほうが大事だと思っています。
この前も書きましたけど、うちのツールは特別なことを何もしていません。営業の基本を機械が代わりに続けるだけです。だから他の手段のほうが向いている会社は、普通にあります。
そこを隠して全部の会社に売ろうとした瞬間に、営業代行会社のコラムと同じ顔になります。一度会社を潰しているので、そういう売り方の先に何があるかは、だいたい想像がつきます。
で、御社はどれをやるべきなのか
ここまで読んで、たぶん一番気になるのはそこだと思います。
答えは御社の数字を入れないと出ません。単価と、粗利率と、営業に使える時間と予算。この4つが分かれば、あとはこちらで計算できます。
そして計算した結果、フォーム営業ではない手段が1位に出ることも普通にあります。そのときは正直にそう言います。
営業の手段を決めるのは、好みでも流行でもないです。算数です。
27年やってきて、この歳になってようやく気づきました。もっと早く計算しておけば、何件送ればいいのかで悩む時間も、だいぶ短くて済んだと思います。
