フォーム営業の自動化は社会悪なのか|送らない会社を決めるのが1番目

どうも〜さとあつです😄
7月から、自分で作った営業の道具を持って、社長さんに会いに行く毎日を送っています。
約5週間で55人の社長と個別に会って、そのうち28人と30分以上じっくり話しました。そこで、ほぼ必ず出てくる質問があります。
気持ちはよく分かります。俺も買う側なら聞きます。
ただ正直に答えると、こうなります。
売る側がこれを言うのは、たぶん相当おかしいです。でも本当のことなので、そう答えています。
フォーム営業の成果は、道具では変わらない
フォーム営業というのは、送った数の何%かが返ってくる仕事です。
だから返ってくる割合は、商材とリストと文面で決まります。人が手で送ろうが、機械が送ろうが、そこは変わりません。文字を送る仕事なので、電話と違って話し手の調子でブレることもないです。
実際の数字を出します。うちのお客さんの1社で、こういう結果が出ています。
ここで面白いことに気づきました。
フォーム営業のアポ率について世の中の記事を調べると、だいたい0.1%から0.5%と書いてあります。うちの実測は0.2%です。
特別な数字は出ていません。そこは正直に書いておきます。
じゃあ道具は何のためにあるのか。
ここが今日いちばん書きたいところです。
ライザップと同じことをしている
ダイエットで考えると早いです。
やせる方法は、もう世の中に全部出ています。食べる量を減らして、運動する。誰でも知っています。知識が足りなくてやせられない人は、たぶんいません。
それでもライザップに何十万円も払う人がいる。なぜかというと、やることが分かっていても、人は続けられないからです。
横について、量を確保して、無理やり継続させる。それで結果が出る。売っているのは知識ではなく、継続そのものです。
フォーム営業でやるべきことは、はっきりしています。難しい話は1個もありません。それでも多くの会社は続けられない。だから数字が出るところまで到達しないんですよ。
100件送って反応が無いから意味がない、と判断してしまうのも、これが理由です。
作業量で見ると、もっとはっきりします。人が手で送ると2時間で約50件です。毎日2時間これに使い続けたとして、年間で12,000件。
| 年間の送信数 | アポ数(0.2%で換算) | |
|---|---|---|
| 止まっている会社 | 0件 | 0件 |
| 人が毎日2時間続けた場合 | 12,000件 | 24件 |
| 機械にまかせた場合 | 108,000件 | 216件 |
営業日240日で計算。機械側は月9,000件で換算しています。
真ん中の行を見てください。人力でも、続けさえすれば成果は出ます。ここを隠すつもりはないです。道具がないと無理だ、という話ではないので。
問題は、社長が現場も経理も採用もやりながら、毎日2時間を1年間ずっと確保できるかどうかです。忙しくなった月に、まず止まるのがここなんですよ。
成果が出る工程は、4つしかない
整理すると、こうなります。
- 送らない会社を決める(ターゲット選定)
- 送る会社を集める
- 返ってくる確率の高い文面を作る
- 分母を最大にして、続ける
この4つがきちんと回れば、確率は世の中の平均と同じ土俵に乗ります。必ず成果が出ると言うつもりはないです。商材によっても、何を成果と呼ぶかによっても変わるので。
ただ土俵にすら乗れていない会社が、ものすごく多い。これが5週間で55人と話して、いちばん強く感じたことでした。

1番目の工程は、送らない会社を決めること
赤くした1番目を見てください。ここが今日の本題につながります。
ターゲット選定と書くと戦略っぽく聞こえますけど、実際にやっているのは逆です。送らない会社を、先に決める作業なんですよ。
うちの場合はこうしています。
- 営業お断りと明記されているページには送らない(仕組みで自動的に外している)
- 同じ会社に、決めた日数のあいだは送らない
- うちの客になりうる会社かどうかを、精査してから送る
そして、まだ作っていないものも書いておきます。
- 一度お断りをいただいた会社を、以後の対象から外し続ける仕組み(これから入れます)
- 1日に送れる件数の上限(今は運用で抑えているだけ)
ここは正直に書いておきたかったところです。作っていないものを、あるように書くつもりはないので。
ただ方針だけははっきりしています。無制限に撃てる道具は作りません。送り放題にしたほうが売りやすいのは分かっていますけど、それをやると自分が受け取る側になったとき困るので。
1つ目は、道具の側で機械的にはじいています。送るときに自分で決めている線を、人の気分ではなく仕組みで守るためです。
自動化しているのは量であって、判断ではない
ここまで書けば、たぶん伝わると思います。
フォーム営業の自動化と聞くと、手当たり次第に大量送信するイメージを持たれます。実際そういう使われ方をしているものもあるので、そう思われるのは仕方ないです。
ただ工程ごとに分けると、機械が担っている場所ははっきりしています。
| 工程 | 誰がやるのか |
|---|---|
| 1 送らない会社を決める | 人が決める(決めた線は仕組みで守る) |
| 2 送る会社を集める | 機械 |
| 3 文面を作る | 人が決めて、機械が形にする |
| 4 分母を最大にして続ける | 機械 |
丸ごと機械に渡せるのは、実質4番だけです。
1番を機械に決めさせることはできません。誰に売りたいのかは、その会社の社長しか持っていない情報なので。
ただ無差別に送るのは、社会的に嫌がられる以前に、そもそも成果が出ません。
実際、リストの質で送信の成功率が16%から74%まで動いたという実測もあります。雑なリストは、届きすらしないんですよ。
つまり真面目にやる人ほど、送る先は減っていく。これがフォーム営業の実態です。
1通いくらの話に落とすと、身も蓋もない
ここまで書いたことを、金額に直してみます。
うちの道具は月額22,000円で、月に9,000件まで送れます。割り算するとこうです。
期待値のほうは前提が要ります。受注単価が30万円で、アポから受注に至る割合が15%の会社だとすると、アポ率0.2%をかけて1通あたり90円という計算です。単価も受注率も会社ごとに違うので、この数字がそのまま当てはまる会社は無いです。
ただ構造だけは、どの会社でも同じです。
これは道具の性能の話ではなく、算数の話です。だから何%出ますかという質問には、本当は「御社の単価と受注率を教えてください」と聞き返すのが正しいんですよ。
多くの社長が、自社のターゲットを知らない
ここが5週間でいちばん驚いたところです。
55人の社長と話していて、自社のサービスを誰に売るのかを、はっきり決めていない会社が本当に多いと分かりました。
悪口ではないです。中小企業の社長は現場も経理も採用も全部やっているので、そこを整理する時間がないというだけの話です。俺も同じ立場なのでよく分かります。
ただ、これが決まっていないと工程の1番目が始まりません。送らない会社を決められないので、送る会社も決まらない。
だからうちは、そこから一緒に決めるところをやっています。道具を渡して終わりにしていないのは、渡しても1番目で止まるのが見えているからです。
5週間で分かった、いちばん確かなこと
数字を出しておきます。
この間ずっと、うちは自分の道具を自分で使って営業していました。自分の道具で、自分の道具を売っている状態です。
そこから14社が、自分で無料の登録までしてくれました。
これは道具が特別だからではないと思っています。27年やってきた営業で身に染みているのは、この一点だけなので。
若い頃はテレアポも飛び込みも散々やりました。数をこなすうちに、どの言い方が刺さるのかが分かってくる。順番は逆になりません。
そして正直に書くと、その泥臭い営業が、今の自分にはもうできないです。体力の話でもあるし、気持ちの話でもあります。
できなくなったからこそ、感情もモチベーションも持たない機械に、量のところだけ渡すことにしました。
フォーム営業の自動化は社会悪なのか
最後に、この問いに答えます。
俺の答えはこうです。
誰に送るかを決めずに数だけ増やすのは、迷惑ですし、成果も出ません。両方ダメです。そこは擁護するつもりがまったくないです。
逆に、送らない先を先に決めておく。そのうえで必要な会社にだけ名乗って送る。これは営業として普通のことだと思っています。零細企業は知ってもらえなければ、存在していないのと同じなので。
手でやるか機械がやるかは、そのあとの話です。判断を人がして、量を機械が担う。その分け方さえ守れていれば、自動化は悪ではないというのが今の結論です。
むしろ機械のほうが、気分で線を越えないぶん誠実かもしれません。人間は疲れると雑になるので。
