【AI二人体制ができるまで #1】月曜朝、Claude Codeが突然出社拒否した。AI社員が止まって、急きょCodexに仕事を引き継いだ話

どうも〜さとあつです😄
6月22日、月曜日の朝。
とんでもないことが起きました。
いつものようにClaude Codeを開いて、さあ仕事するぞ、と。
新規案件もある。
本番前の開発もある。
今日もガンガン進めるぞ、と。
ところが、、、
動かない。
え??
なんだなんだ??
再起動。
ログインし直し。
何回か試す。
・・・
・・・・・・・
全然ダメ💦
最初は、自分のせいかと思ったんです。認証が切れたか、俺の環境が壊れたか。いろいろ触りました。
でもダメ。
Xで調べてみたら、どうやら俺だけじゃない。
世界中でClaudeが動かないと言ってる。
週明けの月曜、一番優秀な社員が突然出社拒否した
あとで分かったんですが、これ、ちゃんとした障害でした。
Anthropicの公式ステータスでも発表が出てて、日本時間の朝9時37分ごろから、複数のモデルでエラー率が上がってた。
止まってたのは、Opus 4.8、4.7、4.6、Sonnet 4.6、Haiku 4.5。ほぼ主力モデル全部です。
復旧は、お昼前の11時6分ごろ。
念のため言っておくと、Claudeが全部完全停止した、という話ではないです。複数のモデルで、大きなエラーが出てた、というのが正確なところ。でも、こっちからしたら、仕事で使ってるモデルがほとんど全部エラーなので、結果は同じ。動かない。
いや、これ。
週明けの月曜日に、会社で一番優秀な社員が突然出社拒否したようなものです。
しかもですよ。
その社員がいないと、俺、何もできないんです(笑)
いや、笑えない。
そういえばこの前も、Claude Fable 5が米政府の指令でいきなり止まった、なんて話を書いたばっかりでした(歴史の転換点か?Fable 5が突然止まった話)。
あのときは、まだどっか他人事だったんですよ。今回、自分の仕事が止まって、ようやく身に染みました。
AIも、普通に止まる。
その社員がいないと、俺、何もできない
何が一番こたえたかって。
今、お客さんから受注した案件を、いくつか並行で開発してるんです。スクレイピングのシステムとか、学習アプリとか。(このへんの話はスクレイピング開発日記とか日本語学習アプリの話に書いてます)
しかも、本番前の作業が残ってるやつもある。納期もある。
それが、全部止まる。
そして、ここで気づくわけです。
俺、Claude Codeが動く前提で、全部組んでた。
代わりになる開発環境を、ちゃんと使えるレベルで、用意してなかった。
ヤバい。
これは本当にヤバい。

いや、ある。Codexだ
ちょっと落ち着いて考えました。
代替手段が、まったくないわけじゃない。
Codexだ。
OpenAIの、コードを書くほうのやつです。
実はGPT5.5が出てから、Claude CodeよりCodexの方がいいんじゃないか、って話も出てたんですよね。俺も前にそのへんで揺れてた話を書きました(GPT-5.5は参謀、Claude Codeは実装屋 / Fable 5が出て使い分けを考えた話)。
で、Codex自体はインストールだけしてあった。
ただ、Claude Codeで全然困ってなかったんで、ほとんど触ってなかったんです。
積んでただけ。
でも、今だ。
今後のリスクヘッジも考えて、こいつをちゃんと使える状態にしておかないとダメだろう。
ということで、急きょCodexを本気で触り始めました。
まず会社のことを教えようとして、つまずいた
最初にやろうとしたのは、Codexに俺と会社のことを知ってもらうこと。
新しく入った人に、まず会社のこと知ってもらうのと一緒です。
だから、弊社のWebサイト(work-shien.com)を全部読んで、うちの事業とか、考え方とか、これまで作ってきたものを把握してくれ、って頼んだんです。
そしたらCodexから、Webサイトを自由に見に行くことはできない、みたいな返事が返ってきた。
あれ?
Claude Codeでは、普通にChrome開いて見に行ってもらってたのに。
ここで、ようやく頭が回りました。
そうか。Claude Codeには、Chrome DevTools MCPっていう道具を入れてたんだ。
今回Codexで使ってた状態は、ブラウザを自由に開いて操作できる道具を、まだ入れてなかった。だから見に行けなかった。
Codexがダメなわけじゃない。道具を渡してなかっただけ。
そもそも、MCPって何?
MCPっていうのは、ざっくり言うと、AIに外部の道具を持たせるための、接続口みたいなものです。
AI単体でも、文章を考えたり、コードを書いたりはできる。
でも、
・実際のChromeを開く
・Webサイトの表示を確認する
・ボタンを押す
・出てるエラーを見る
・ページの中身や通信を調べる
みたいな、外の世界に手を出す作業には、別の道具がいるんです。
その道具のひとつが、Chrome DevTools MCP。これをつなぐと、CodexとかClaude CodeみたいなAIが、本物のブラウザを見たり操作したりできるようになる。

こんなイメージです。AI本体に、道具をつなぐための差込口がいくつもあって、そこにブラウザとかデータベースとかを挿していく。挿した道具のぶんだけ、できることが増えていく。
で、CodexもちゃんとMCPに対応してます。だからChrome DevTools MCPを足せる。
公式の基本的な足し方は、こんな一行です(環境によって細かい違いはあります)。
codex mcp add chrome-devtools -- npx chrome-devtools-mcp@latest
ひとつだけ注意。MCPでブラウザをつなぐってことは、ブラウザの中身をAIに見せるってことです。ログイン済みの画面とか、個人情報とか、お客さんの情報が映ってる画面は、不用意に見せないほうがいい。今回俺がやったのも、あくまで公開してる会社サイトを読ませただけです。
で、これを入れたら。
Codex、ちゃんとサイトを見に行けるようになりました。
そうか、Claude Codeも最初から万能だったわけじゃない
考えてみたら、ここまでClaude Codeで散々開発してきた中で、いろんな道具を、ひとつずつ足してきたんですよ。
・Chrome DevTools MCP
・各種API
・データベース接続
・GitHub連携
・画像生成
・WordPress連携
・その他いろんな外部サービス
これを全部つないで、自分専用の開発環境に育ててきた。
さっきのMCPの図と同じで、Claude Codeにも道具を一個ずつ挿してきたわけです。
Claude Codeが、最初から全部できたわけじゃないんです。
このへんは、ちょうど今ブログで連載してるはじめてのClaude Codeって教科書シリーズで、入口から順番に書いてるんですけど。あれ、まさに「道具を足して育てていく」話なんですよね。
それを、俺はいつの間にか「当たり前」だと思ってた。
同じようにCodexで開発するなら、こっちにも同じ道具を、ひとつずつ持たせなきゃいけない。
・・・
・・・・・・・
これは、めんどい(笑)
しかし、背に腹は代えられない。

Claude Codeはベテラン、Codexは入社初日の新人
今の俺のClaude Codeは、何か月も一緒に働いて、うちの事業も、案件も、仕事の癖も、使う道具も分かってるベテラン社員。
一方のCodexは、能力はめちゃくちゃ高い。でも、今日入社したばっかりの新人。
会社のことも、仕事の進め方も、道具のありかも、まだ何も知らない。
ベテランが急に休んだからって、入ったばっかりの新人にいきなり、
いつもの感じで全部やっといて、
って言っても、そりゃ無理ですよね。
だからまず、
・会社のことを教える
・案件の資料を渡す
・仕事のルールを伝える
・MCPやAPIっていう道具を渡す
・実際の案件を一緒に進めてみる
ここからやるしかない。
ということで実際に、Chrome DevTools MCPを足して、サイトを見られる状態にして、今抱えてる本番前の案件のうち、ひとつをCodexに任せてみることにしました。
Claude Codeと同じように戦力になるか、本物の案件で試しながら。これから必要なMCPやAPI、ルール、プロジェクトの情報も、Codex側に少しずつ整えていきます。
AIは最高の社員。でも、突然休む
今回いちばん学んだのは、これです。
AIって、人間と違って、
・24時間365日働く
・疲れない
・文句も言わない
・月額数万円で、開発も調査も資料作りも文章も全部やる
最高の社員だと思ってたんですよ。
でも、
・サービス障害
・認証のトラブル
・モデルの停止
・利用制限
・仕様変更
・アカウントまわりの問題
こういうので、ある日突然、使えなくなることがある。
しかも、AIを本気で仕事に組み込むほど、止まったときのダメージはでかくなる。
俺、まさにそれでした。
だから、これからは、
一番性能のいいAIはどれか、
だけじゃなくて、
そのAIが止まったとき、仕事をどう続けるか、
まで考えないとダメなんだな、と。
AI時代のリスクヘッジで、俺がやろうと決めたこと
専門家でも何でもないんで、えらそうなことは言えません。でも、今回の件で、最低限これはやろう、と決めたことを置いておきます。
・開発に使うAIを、最低でも2系統持っておく(Claude CodeだけじゃなくCodexも)
・主要なMCPやAPIの接続を、別の環境でも再現できるようにしておく
・プロジェクトの仕様やルール、設計の考え方を、AIの会話履歴だけに置かない
・README、仕様書、AGENTS.md、CLAUDE.mdみたいな、別のAIでも読める文書として残す
・最新のコードは、ちゃんとGitHubに保存しておく
・環境変数やAPIキーの管理方法を、ひとつに統一しておく
・どのAIを開いても、作業を再開できる状態に近づけておく
・障害が起きたとき確認できる、公式のステータスページを把握しておく
要は、
優秀な社員をひとり雇うだけじゃダメで、その人が休んだときに、別の人が仕事を引き継げるようにしておく。
これ、人間の会社と、まったく同じだなと。

で、結局どうなったか
念のため。今回の障害、お昼前にはちゃんと復旧しました。
だから結果だけ見れば、数時間待てば済んだ話かもしれない。
でも、俺にとっては、けっこうでかいことでした。
Claude Codeが使える前提で、顧客案件も、開発スケジュールも、毎日の仕事も、全部組んでた。
その前提が、突然崩れた。
AIは便利です。これからもClaude Codeは使います。たぶん、メインは変わりません。
ただ、もうひとつだけ決めました。
Claude Codeが止まっても、Codexで最低限、仕事を続けられる状態を作る。
APIもMCPも仕様書も、ひとつのAIだけに閉じ込めない。
優秀な社員が休んでも、会社の仕事は、止めない。
AI時代のリスクヘッジって、結局、人間の会社と同じなんだと思いました。
ちなみに、こういう「AIをどう仕事に組み込むか」とか「業務をAIで回す仕組みを作りたい」みたいな相談、けっこう受けてます。うちは業務ツールづくりからシステム開発、AI導入の伴走までやってるんで、気になる人はXのDMとかから気軽にどうぞ。
あと、AIをこれから仕事や生活で使ってみたい、っていう個人向けには、さとあつAIスクールも準備中です。
今日も最後まで読んでくれて、ありがとうございました😄
シリーズ|AI二人体制ができるまで(全3話)
第1話:月曜朝、Claude Codeが突然出社拒否した(この記事)

